「楽すれば 楽が邪魔して楽ならず 楽せぬ楽が はるか楽楽」
これは、富山の薬売りの言葉で「七楽の教え」が昔から伝えられています。
今の楽を求めれば、一時は楽だが、その分どこかで取り返さなくてはならない。
日々、快楽志向に陥ることなく、コツコツと自分の目の前の仕事を地道に着実に続けていくことが、
本当の楽々人生、すなわち楽しい幸せな人生になっていくというこの教えは、
すべての時代の人に通じるものです。
例えば、学生時代に勉強で苦労することを避けて、遊びに夢中になった人は、
社会人になってからの人生で、思わぬ辛酸をなめることになります。
逆に辛く感じる勉強に挑戦し、その辛さを乗り越えて力をつけた人は、
必ずや人生のどこかでチャンスに恵まれ、いい人生を送ることにつながっていくものです。
このように、何事においても、楽をすることよりも、むしろ苦労と向き合うことをよしとする人を、
世間の人は黙って見ていて、そういう人に手を差し伸べるのです。
楽をしようという気持ちが起きたときは、「楽をしていては楽にならない」という言葉を思い出して
自分を律しましょう。
